平野傳・直打滑走打法の手離れ、
〜スライドショーで見る手離れの瞬間〜
◎今日この投法を継承しているのは、平野傅投剣術のみです。
注:頭が上下しては駄目! 力んではならない! 全身を柔らかく遣う! 目付けを外さ無い・残心!
前傾姿勢、約40度の角度で剣を発射しています。
手の振りを過度に速くすると、剣は暴れコントロールが極めて困難になってしまう
ものです。逆に手の振りを遅くしてやると、剣の安定性は格段に良くなって来ます。
手の振りを遅くして打剣した場合、剣は90度以上の直立姿勢で発射されることと
なります。手裏剣の初速とは、剣が手を離れた瞬間の速度を意味するものですが、
空気抵抗が最大の値を示すのは初速が発生した時点であって、そのことは剣の飛
行にとって不都合な「失速!」を招くマイナス要因になっていることです。
そうした事は、Su−47 (スホーイ47戦闘機)が、水平飛行から突如機体を垂直に
して急制動を掛けるのと同様なことであって、今日普遍しているところの直打滑走
打法が正しくそれなのです。従って剣速は充分ではなく、威力と言う面でも甚だ不
満足であると言った方が宜しいでしょう。
剣を前傾して発射させる打法として、ブラジル小川流のようなピッチング投法もあり
ますが、極端なほど上体を前傾させるものだけに、残心が不可欠な剣術とは大きく
乖離した存在であり、剣術と一体化した手裏剣術を望む者にとっては、どうしても歩
み寄ることの出来ない代物の様です。
2008.02.20(水)
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