打つと打ち抜くとでは、そこに天地ほどの違いが出てくる!
拳ダコが出来ていなくて現役空手家だと自称する者がいたなら、それは間違いなく口先空手家です。
「巻き藁突き稽古」が無くして、空手は成り立ちませんので・・・・・・。
私の空手の師匠が愛用した立巻き藁は、根元が八寸、上部で五寸角の檜(松?)材、上部は僅か斜めに削いただけで
弾力性はゼロ、そこにガチガチに堅いロープを巻き付けた無骨そのものの巻き藁でした。・土中に隠れている部分は、打
撃で緩まないようにと五寸角の横木で固められており、それは地中四尺以上もの深さに埋められていました。
師匠がそれを打った時には、拳ダコがロープに当たったときガシ〜ン、それ同時にズシ〜ンと地響きを立てたものです。
そのころの師匠の拳ダコは、正しくアンテロープの角と形容するに相応しいものでした。日本拳法は縦拳を用いることが多
く、第二拳頭と第三拳頭に目立った拳ダコが出来るのがその特徴です。「表面を狙って突くのでは無いぞ、一尺奥を狙
って突け!」・それが師匠の言う巻き藁突きの要領です。七十半ば近くの師匠は、今なお空手と居合いの型稽古を日課
として居り、また、古流の型の研究には特に熱を入れて居りましたから、今日では型師として日本有数の存在にあると言え
るでしょう。・六大学・複数校の修士号を有し、現役の法律専門家でもあります。(免状の代筆を御願いしているのですね)
私が巻き藁を突いている時に頂いた師匠の優しい言葉、「オオミ!キサマー、ソンナコトデハヒトハシナンゾー!」
「表面を狙って突くのでは無いぞ!一尺奥を狙って突け!」
↑ ↑
これが出来るか出来ないかで、打剣の質が異なって来ます。
当った時に、バシッ!バシッ!と、威勢の良い音を立てるパンチは、見た眼に派手で恰好良く映るものの、その実体は表
面炸裂型のパンチであって、K0に結び付くことの無い貧弱なスカパンチと言うことになります。
前方を走っている車が赤信号を見てブレーキを踏む、・・・・・ブレーキが掛かった車は停止する寸前で軽くお尻を上げ、車
が停止するに合わせてお尻が下がる。この動きを手裏剣術に当てはめて見ると、本当に威力のある打剣が出来た場合は、
剣尾がブレーキを踏んだ時の車と同じ動き方をするものです。つまり、直線を描いて的に食い込んだ剣は、一瞬剣尾が上
がり、それから下がる、然る後は的面に対して直角を為して静止します。力みの抜けた打剣から直線状に飛ぶ剣、それと
合わせて、効率良く体重が乗った打剣に見られる特有の現象です。
○○流故宗家の市販DVDには、剣尾が同じ方向に大きく傾いた状態で刺中しているという様が録画されていました。しかし、
あれでは見掛け上の的は狙えても、内部に秘められた実際の的を捉えることは出来きません。何故なら、剣先が正確に的
に向かって直進しない限りは、如何に平面的に対する命中精度が良かったにせよ、眼や心臓を狙い打った剣が表皮を突き
※尤も、OG氏ほどの精度で「吊るし寸的撃ち」が出来るのであれば、眼球狙撃も可能でしょうが・・・・・。
破ってあらぬ方向へと盲進するだけです。仮にそれが危地にあるとした場合は極めて心細い限りと成り果てます。体軸がず
れていれば剣もまた傾いて飛行する事となります。剣が直線運動を維持して物体に侵入するのとは異なり、剣が斜いた姿勢
で侵入するとなれば、更に剣の側面に生ずる摩擦抵抗は決して馬鹿にはなりません。侵徹弾道学に示されるところの否定的
要素が顕著な例であります。こうした剣軸が定まらない打剣、・・・・・実は、他にも多く見られる事例では有ります。
手首や肘が曲がったままのストレートパンチと同じで、脳天にズシーンと来るKO性のパンチからは、まるでかけ離れたもの、
明確には侵徹力に劣った剣質と申すべきでしょう。
日下流・四十匁八角棒手裏剣
「この剣は、水平にスゥーッと飛んで行って、吸い込まれる様な感じで深く刺さるんですよ!」
そして、
「テークバックから剣を放出するまでの動きを、指先感覚でチェック出来る重さですから、稽古の成果が本当に実感出来るんです!」
と言った感想を、私は直接耳にした事があります。
私が「日下流八角棒手裏剣」の注文製作に応じるようになってから、これまでに相当な数量の剣を造りました。この場で名前は申せませんが、
有名無名の流派幾多と言ったところです。何故なのか分かりませんが?使用していることを秘匿しているところが多いです。
・・・・・近頃では、自作される方も着実に増えて来ておりますね・・・・・。
「日下流八角棒手裏剣」は、東欧圏まで遠征して居ります。
(全長180mm、重量150g、刃面長70mm、最大対辺径14mm)
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「白昼夢の稿」
重量剣を撃てる平野傳打法が、世の評価を受ける様になりました。
私が当サイトを公開した当時、平野傳打法の様に、刀を片手斬りに使って、上段から真下に向かって切り下ろすと同様な手の振りで以て打剣する手法は、
WEBサイトに有る手裏剣術サイトの、如何なるページにも記されていなかったし、また、それをやっている者も他に知らない。刀を片手斬りに使って、上段
から真下に向けて斬り下す片手斬り下ろしの軌道と、手裏剣の手の内が如何に合致しないかが、既に市販されているDVDで詳細に解説されているのか
も知れませんよ?? そして平野傳直打法は、体力が無い者であったとしても、脱力打法で1000本以上の的撃ち稽古が容易に出来る為、それは手裏
剣術上達の為の大いなる一助となっています。
当サイトの動画を参考にされている手裏剣術愛好家は実に数多い。・・・・見て分かる者には分かるが、分からない者には分
からない!これもまた手裏剣術ではある。
刀を使って、片手斬りに上段から真下に向かって切り下ろすと同様な平野傳直打法は、当サイト開設後約四年にして、多くの
動画投稿サイトを賑わせる様になって来ました。そうした中には、呆れ果ててしまった動画もあります。原寸大手形をコピーし
てまで私から剣を購入した者が、XXX本以上撃っても疲れない当道場のオリジナル打法であると講釈を並べていたことも人伝
に聞かされました。平野傳直打法に接する立場にあった訳ですから、如何に何でも、平野傳直打の手の内を知らない筈は無
いのですがねぇー。 以前、平野傳の精密打法をパクッテ、自分のブログに「当流の精密打法」と書いた者がいました。早速、
当サイトに「平野傳精密打法」の稿を挙げたところ、あたふたと削除した事例もありましたね。(当流会員も周知の事実ですよ)
食品表示法違反が蔓延する日本國ですから、武術界にそうした輩がいても何の不思議はありませんが、始末の悪い事には、
そうした輩に限って、日本武術界の為に現状を憂うるなどと、さも、良識の代弁者を気取ってWEB発言するんですから、どう見
ても偽善者の典型ですね〜
と・・・・・・、私は白昼夢を見てしまいました。
ちなみに、私がこれまで経験した最短パクられ時間は、HP/UP後、約2時間でした〜♪
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強弱を使い分けて打剣する。
「切り株撃ち」が癖になってしまうと、畳や他の的では物足りなくなって撃つ気が萎えてしまうものです。
長い年月に渡って木の的を撃っていると、剣が切り株に食い込んだ時の衝撃波が跳ね返って来て、言葉では説明の付かな
い手応えという体感覚が身の内に生じて来るものです。剣が走っている時と走らない時,それは様々に音が変化しますから、
皮膚感覚として受け止めた場合、それは正に快感と言え得るものなのかも知れません。
暗夜を飛び交う蝙蝠が、自ら発した超音波の反射波を察知するが如く、人も又、そのように皮膚感覚が敏感になってしまうことには事実の確かさが有ります。
剣軸の傾きが僅かなものであっても、大きな誤差として具現化するのが「切り株撃ち」なのです。但し、堅い木質の切り株であ
ることがその前提条件です。(欅等の堅い木となると、角度が少しズレただけで剣が刺さらなかったりします)