刃物に慣れる 刃物慣れ 刃物を恐れない 刃物を怖がらない 刃物に向かう


   [日下流手裏剣術・的台]を復元する!


      ★平面的を撃つ事と、堅木の立体的を撃つ事とでは,そこに天地ほどの相違が生じて来ることは否めない。




      [日下流手裏剣術・的台]を復元しました。



       古法に依るところの的台は、丸太を組み上げた造りになっているのですが、そこまでオリジナル性を追求すると

      なると、金額的にも相当高価な的台になってしまいますので、ここは一先ず妥協することにして、比較的安価に購

      入出来る材料を手配して代用することにしました。



          ★危険に付き注意!!!

            至近距離での的撃ち稽古は、剣の跳ね返りによる受傷事故の危険性が極めて大です。

            技量上達の効率性と言う面では優れた稽古方法ではありますが、健全な社会生活をと

            心掛けている御方には、決して奨められるものではありません。
       
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            上・中段の的の高さは、的台オーナーの身長に合わせてセッティングしています。

         的台の全幅は一間、設置する的の数は任意である。なお、的材は「桑の木」を使用しました。

          歳を経た桑の古木は水に強く、その上、刃物が入り難いと言う粘りを兼ね備えています。



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的枠には、上板・奥板・横板が設けられ、的を外れた剣の飛び出しを防ぐ構造になっています。

                    

                                            2008.10.08(水)


       
☆OG氏ほどのセンスの持ち主であったとしても、堅木の的が相手となると、打剣のタイミング

          には大きなズレが出て来ることは避けれないのです。思う様に木の的が撃てるまでには、更

          に、二年の日月が掛かることでしょう。当サイトを開設して間も無く、200人の門人を育てたと

          自称する方から送られて来たメールに、「貴方程度の腕前だったならば、多少才能のある者で、

          二年の内に追い越してしまいますよ!」などと書かれていました。ですが・・・・・、どうやら、OG

          氏が私を追い越すまでには、この先、数年掛かる事は確かな様です。




       
∴皮肉な事ですが・・・・・、

        これまで200人の門人を育てたと豪語されている大先生を、OG氏は既に追い越していると

        評する人は多いのですよ。




       手裏剣術の極意とは、「鋼の機械」の如き冷静さで技を為す所にある。



          Knife Throwing の名手として高名なRalph Thorn氏の動画を拝見した事がありますが、

          彼ほどの神業に近い名手であっても、至近距離から木の的を撃つこととなれば、明らかにヘッピリ

          腰になっている事が見て取れました。(武術の心得が無い者にも、その様に見えると言う意味です)

          百発百中に近いRalph Thorn氏も、私と同じ恐怖体験をしていた事が即座に理解出来ました。




          「斬り結ぶ刃の元こそ地獄なれ、身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ〜」

          などと、古の武人が残した道歌を得意そうに引用し、安易に「捨て身になって踏み込めば!」と短慮に

          口にする輩を見掛けますが、その様な類に限ってサラリーマンが多いのですね。「捨て身になって踏み

          込めば!」を実践出来るほどの激しい気性の持ち主であったとしたなら、その人は、サラリーマン等の

          組織社会では絶対生き残ることの出来ないタイプですね。



          「至近距離で木の的を撃つことは、匕首で突き掛かられた時と同種の緊張感がある!」

          さて、・・・・・・己がどれ程の胆力を持ち合わせているのかも弁えず、達人気取りで大法螺を吹きまくっ

          ている人は、一度日下流の的に思い切り近付いて打剣して御覧なさい。思いもよらない、甘美な体験が

          確実に出来ますよ。



          それは兎も角として、刃物慣れするには、丁度恰好の稽古方法ではありますね。

          いつ,跳ね返って来て己の命を奪うかも知れない危険と対峙する時、・・・・・言葉で表現出来ないその

          種の緊張感は、ある意味で、魔女の誘惑にも似た常習性があるのだと思います。



          刃物の恐さを知り、その恐怖に打ち勝つこと!

          それこそが、古から今日まで延々と繰返されて来た、武術を学ぶ者が辿る永遠の課題でした。

          実技は三流以下と言う者に有りがちな、主武器は活字を多用した言論戦という輩の習性から、自己防

          衛の為の予防線で武術研究家を自称したり、或いは、決闘罪に保険を掛けたりする様な者には、決し

          て、踏み入る事の出来無い世界です。

          落下したならば、切っ先が喉元に突き刺さる様にと刀を天井から吊り下げ、その下に布団を敷いて寝る

          事を毎日の習慣とした武士の話が残されています。胆力を養う為の方法であったそうですね。

          最も、刀を吊っている細紐が切れる確率から比べるならば、当然、木の的に弾き返されて襲ってくる剣の

          危険性の方が、遥かに勝っている事は疑うべくも無いことでありましょう。



       弓鉄砲を例に挙げるまでも無く、

       敵をギリギリまで引き付けて打剣出来なければ、

       手裏剣術は死んだも同じです!


       至近の的
さえ満足に撃てない者が、

       遠くの的に命中出来ると言うのならば、

       それは、まぐれ当たりと申すべきものでしょう。








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