試斬・片手斬り!刀法併用手裏剣術とはこの様なものです。
2008.09.21(日)
◎特筆すべきは、竹を斬り終えた刀の慣性で構えが崩れる事なく、体軸が安定している事にある。
椅子に腰掛けようとして腰を下ろし掛けた瞬間、後ろから行って素早く椅子を引いてやると、腰下ろそうとした者は
堪らず尻餅をついてしまう。・・・・・人の考えることは万国共通で、そうした悪戯は世界各処にあるそうだ。
さて・・・・、webサイト等で公開されている試斬動画を見ていると、体軸を大きく崩した力任せの試斬が実に多い!
もし、実戦の場に於いて、そうした刀の振り方をした時、敵が空かさず身をかわしたとしたら、斬りつけた者は、前述
の椅子を引っ張る悪戯と同じ様に、勢い余って刀を空振りし、無防備極まりない醜態を敵に曝す結果になるのです。
「日下流正法・吊るし木」を充分に撃ちこなしていれば、剣筋がピシリと定まったコンパクトな刀さばきで、無理の無
い試斬が出来る様になるでしょう。刃先が竹に触れた一瞬だけ、肘を締め刀の柄を雑巾絞りにすれば良いのです。
従って、竹を斬り終わった刀がオーバーランすることは決して無く、そのままの連携で即応の体構えへと変化します。
∴もの凄いハードパンチャーの日本ミドル級チャンピオンが居た。彼が世界タイトルに挑戦した時、余りにモーションの大きなパンチ
だった為、老練なチャンピオンに動きを読まれてしまい自慢の右フックがまったく当たらなかった。そればかりか、全体重を乗せて
繰り出す右フックを悉く空振りさせられてしまっていた。・・・・・そして、空振りに付きもののバランスの崩れを狙い撃ちされて、もの
の見事返り討ちにされてしまったのである。
剣術だってその理は同じです。大げさな動きで試斬をやると、好ましくない斬り癖が付きますよ!
片手斬りが出来る前提で、
刀法併用手裏剣術なのですから・・・・、
片手斬りが出来なければ、
脳内妄想手裏剣術になってしまいます、
↑ ↑
身のほど知らずにも、武蔵の二刀流をあれこれ講釈する人に多いタイプですね〜♪
腕力に自信の有る者であっても、動画のOG氏の如く刀を片手で操るとなれば、相当の経験が無くては出来ない
事である。OG氏の動画を見てお分かりの様に、竹を斬り終えた刀は惰性で大きく流される事も無く、体軸が直立
した態勢で静止して居ます。このように安定した身ごなしで太さの有る竹を「片手斬りに斬る」となれば、試斬の熟
練者と言えど、そうザラに居るものでは有りません!試斬経験僅か三ヶ月のOG氏がこれほどの切り口を示せ得
た事は,偏に「日下流正法吊るし木撃ち!」が在ったればこそと、私は信じて止みません。
試斬片手斬り、横手斬りと袈裟斬り、
初秋を迎えて水上がりが悪くなった竹は、乾燥が進んで固くなっているのでかなり斬り難くなっている様です。
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