空気力学に適合した手裏剣とは?




    平野傳打法の生命線は「完全滑走打法」にあり。


   矢の様な軌道で飛ぶ完全滑走打法、

     


    ちなみに、この完全滑走打法という用語は私の造語です。そして完全滑走とは、剣尾の末端部まで滑走させる

    ということを意味します。注:肘が曲がって奇形化した人や、根気の要ることを嫌って安易な手法に走る人

    には、到底身に付くことの無い打法です。



    この打法に習熟するならば、三尺間合いから十間以上の遠方まで同じ手の内で打剣することが出来、抜剣と

    同時に、剣は前傾姿勢約40度で静止飛行を維持します。スキーのジャンプ競技で知られる最長不倒距離の結

    果が示す如く、平野傳の剣もまたその様に飛行する訳です。そうしたことから考察した場合に、例え手裏剣と言

    えども、空気力学の拘束から逃れることは出来ないのです。

    (現在、不完全な「完全滑走打法」で10間以上撃てるのは、日本で一人OG氏のみです。それを出来ない

    者がロケット型云々などと言う資格なし)




 ☆500年の歴史を生き続ける「平野伝承剣」


    

    完全滑走打法が身に付いた上での,『合戦拵え真剣』ですから、





   弾頭の形状が、どれほど弾速に影響を与えているか!


              FLAT BASE BULLET                 BOAT TAIL BULLET 

                             


        LAT BASE タイプの弾頭は、OAT TAIL タイプの弾頭よりも空気抵抗が過大であるため、

       30パーセント近く弾速が低下することも珍しくはないのです。




          剣は長くなればなるほど、ヨーイング、ピッチングなどと言った障害現象の影響を受けるものです。巻物

        などの突起物の空気抵抗によって姿勢安定を図れば、剣の失速は避けられません。そうした負の条件下

        で長大な剣を投げようとするならば、体を最大限に大きく使って手の振りを極限まで加速する必要が生じ

        てきます。その様にして剣に方向性を与え、遠心力がピークに達する位置でグリップを摘んでいる指を緩

        めてやれば、後は剣が自分の意思で飛んで行くだけ・・・・・、

        どうやら・・・・・鎖の無い、縦方向二分の一回転ハンマー投げの様な投法と言うべきモノの様です。

        そうした投法は体力盛んな年代に許されることであって、白髪頭の年代にあっては、身体酷使を強制する

        投法であると言って良いでしょう。リリーフピッチャーがブルペンで肩慣らしをしなければ駄目な様に、ウォ

        ームアップを十分にしておかなければ、やってはいけない投法なのですね。そうした投法は、老人になって

        も出来る技ではなく、それは手裏剣術愛好家が望むところのものでは無い筈です。

        (高校野球や草野球のピッチャーが、ウォームアップもしないで、いきなり投げて
「肩をやっちゃう」事が

        多く、しかも、武術には欠く事の出来ない即応性に欠陥のある投法です。敵は、ウォーミングアップが終わ

        るまで待ってはくれませんよ。・・・・・そうした危険性のある投法ですから、見世物芸ならば似合っています

        が、その様なことを長いこと続けていたら慢性肘曲り症になっちゃいます。それに神経痛も出ますな)





        そうした力任せの「ギックリ腰になりそうな打法」と違って、平野傳の打法は体をゆったりと使って、抜剣

        の一瞬、指先で切り落としと言うテクニックを用いて剣を加速させています。たったそれだけの操作で、剣
    
        は勢い良く飛び出して行くのです。論より証拠、「ギックリ腰になりそうな打法」よりも剣速が劣ることは無

        いです。
        
        それが真実かどうかは
        七間間合い打剣の動画を詳細に比較してみれば歴然とすることです。Click hear





        そこに平野伝承剣があり、そして、完全滑走打法に習熟した者が居る

        『合戦拵え真剣』が果たしてどれほどの距離まで到達するものなのか、私自身期待するところ甚だ大です。

        幸いなことに手裏剣術史を通じて類例を見ない七間間合い刺中を、入門八ヶ月目にして体現した天才的と

        言える人材に恵まれ、そうした可能性は日を追うごとに確かなものとなりつつあります。いまだ2パーセント

        の確率とは言え、12間間合いで畳に刺中させた実績がありますから、数年先の成長が、実に楽しみとす

        るところではあります。

       (何しろ、まだ三十代ですから)




        そして今の私に残された役目は只ひとつ、それは次の時代の担い手を育てるための踏み台となることです。


       つまり、・・・・・・・・そう言うことですね。













                   HOMEへもどる              更新のページへもどる