白井流・棒手裏剣(丸型)のレプリカを作製しました。
画像にある白井流棒手裏剣(丸型)は、ご注文に依りレプリカとして作製したものです。
白井流棒手裏剣の規格は、丸型角型共に、全長210mmと180mmの二種と思っていましたが、
持ち主の手のサイズや用法の傾向によって、剣軸の太さや長さにカスタマイズされたものが
多々あるようです。(軸径6mm以上のサイズもあったのですね)
この丸型棒手裏剣の軸経は8mmです。
白井流の丸型棒手裏剣は、刃先の断面が正三角形となっていますので、貫通性能は、
切っ先両刃造りの物に次いで優れております。但し、反転打を用いる都合から、掌を
保護する目的で刃部の切れ味を落しております。
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○画像上は、香取神道流角型棒手裏剣全長170mm、
○画像下は、鹿島神流角型棒手裏剣全長159mm、
○画像下は、鹿島神流・角型棒手裏剣の刃面画像です。
日下流の伝承として、軸の太さが三分(9mm)を超えたら剣尾を絞ると聞かされて
来ましたが、軸経8mmで絞り加工されたこの剣は、抜けのスムースさから来る打
ち心地の良さには格別のものがあります。また、抜剣時に軸ブレが全く無いという
点で、8mm径であるに関わらず、実際面で充分な絞り効果が得られたことに感心
した訳です。中でも特筆すべきは、剣放出と同時に水平飛行に移行する応答性の
速さ、そして、命中精度に直接影響する安定した飛行性能には、流石、日本最古
の歴史と傳統を有する鹿島の剣であると、改めて再認識した次第です。