形正シカラザレバ剣マタ正シカラズ、弓矢の軌道で手裏剣を発射する為の形造り。




   手裏剣術とは何か?



 手裏剣術とは・・・・・・・・、

  己自身が正確無比に機能する銃であり、
  己自身が発射薬(火薬)であり、
  己自身が有能な狙撃手である。

 
   以上の事柄が三位一体化したもの、それがここで述べる所の手裏剣術である。


    自身が銃とは、・・・・確実に手裏剣を発射する機械の意。
  己自身が発射薬とは、・・・・強烈な打剣を意図して鍛錬された身体力の意。
  己自身が狙撃手とは、・・・・自身をコントロール出来る手裏剣の撃ち手の意。
  依って手裏剣術とは、・・・・以上三項目を体現化する為の術である。


  一芸に到達することは、天与の才を以ってしても甚だ困難なことである。
   で有るからして、剣術の名人が手裏剣術の名人になった例もなければ、また、手裏剣術の名人が 
  剣術の名人になった例も無い。剣聖・上泉伊勢守でさえ、戦場では剣よりも槍を好んで用いてい
  たほどである。
しかし槍術の分野となると名人との評価はない。
  何故ならば・・・、
一芸に達する為には、己が人生の多くを犠牲にせねばならないからである。
  これらの事柄は、芸術や科学分野にも共通するものであることは云うまでもない。

   手裏剣術は、これまた奥の深いもの・・・・・・、
  正業の片手間に嗜む程度の手裏剣術では、その断片に触れるだけで終えてしまうだろう。


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入門希望の皆様に一言!


あらゆるスポーツの根本が正しいフォームの習得であるように、手裏剣術も正しい打剣

フォームを体得することが最優先されます。およそ週四回、一回当たり稽古時間二時間

のペースで、二間間合い正座打剣に於ける習熟過程を例にして打剣フォームが安定し、

結果的に、尺的刺中率
95%以上を満足させるのに約六ヶ月要します。

正座打剣稽古の一年間で二間半間合いが打てるようになれば、立ち撃ちで四間間合いを

撃つだけのパワーが身に付いている筈です。正座打剣を終えて立ち撃ち二年目の終わり

となる頃には、四間間合い尺的的中率
98%越えも極めて容易なこととなるでしょう。


身体的疲労度の少ない打法であるということ・・・・・・、

平野傅の打法は、毎日2000本の打剣を行ったとしても、肘や肩を痛めることはありません。私が知

る軽量剣の流派の例では一日200本が打剣数の限度と言うことでした
それを越えると間違いなく肩

や肘をヤラレルという目安なのです。ちなみに、私が一日の稽古で打ち込んだ最大打剣数は
左右合

わせて4000本です。そして、間合い二間半での正座撃ちでは、4ケ月間不休で
20万打の打ち込みを貫

徹しました。その結果は、筋肉疲労以外、身体にダメージが残ることは一切無かったです。


補足:本年四月に稽古を始められたF氏(57歳)は、左右合計で2000本の正座打剣が出来るまでになっ

ています。正座打剣は、スクワット的身体負担を覚悟しなければ出来ません。   2006.10.07(土)
 記す。





念の為に・・・・・・、

 
読者の方から年齢制限に付いて質問されますが、基本的に年齢制限はして居りません。

67歳の方でも元気な人は居ますからね。それに平野傳の打剣法は、肘や肩に負担のかから

ないフォームですから、初老の初心者の方にも抵抗無くチャレンジ出来るものです。

先ず、並の者なら二年で三間間合い、三年で四間間合いの打剣を目標として指導します。

これまでの経験では、入門してから二ヶ月ほどはアドバイスを求められますが、打剣フォ

ームがある程度出来上がれば、もう一人稽古の段階です。お陰で、今は私も予想できない

ほど手間がかからなくなっています。稽古用の剣や分銅鎖の製作も一段落して、少し余裕

が出来てきました。熱意のある方なら少数歓迎します。



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